美の追求

美の追求・・字のことです。

先日、東京国立博物館で開催された

「顔真卿ー王羲之を超えた名筆」

特別展に行ってきました。

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平日にもかかわらず何と建物に入るまで待ち時間60分という案内が・・。

気の長くない私は一瞬、出直そうかと

思いましたが、

ここまで来るのに2時間はかかっていると

思い直し、「いざ!」と並びました。

入館してから展示会場までさらに20分・・。

書道人口すごい。中国からこの特別展のために来られている方も多いらしい。

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会場内唯一写真を撮れるところ

顔真卿 王羲之 虞世南 欧陽詢 褚遂良 懐素 他(日本の名筆も)・・テキストでは何回も臨書し、学んできましたが

今後はより臨場感をもって勉強できる気がします。

先人の名筆の特徴を捉えて、繰り返し繰り返しの勉強ですね。

少しずつ自分の身になっていくように。

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2月の小田原 紅白の梅の木

『綺麗な字を目指すことは、生活も丁寧に整って心の修行をしているような気がします。』

この言葉は昨年入会された

通信の生徒さんからのメッセージ。

素敵な表現をしてくれました。

2月の青空に映える紅白の梅の木のように

清々しい気持ちになり、

さあ、また張り切らなくちゃ!と。

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節分

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見た目より味??

今年も節分の豆まきをしました。

歳の数、食べる豆はだんだんお腹いっぱい分食べられる

ようになりました。

ありがたいことですね。

最近、『児童虐待』とても気になります。

親によってその小さな弱い命を守れずに、

逆のことになっていることを多く

見聞きします。

子供にとって頼れるのは親なのです。親がダメだったら、周りの大人。

『今は大人の自分』もそうだったはず。

『自分に置き換えて考える』ことが少しでもできたら、

変わっていかれるのではないかな・・。

新しい春の始まり・・思いを巡らせ、想像力を使っていきましょう。

スマホから少しの間でも目を上げて。

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子供達が今よりもっともっと豆の数を増やせますように

気韻生動

新しい年がスタートしました。

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イノシシさんよろしくね!

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初日の出を拝むのは数年ぶりです。

穏やかなお正月を過ごしました。

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おせち料理も無事に作りました。

さて、今年初めて書く言葉は何にしようかな・・。

ヒントは手元にありました。

 

『気韻正動』

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上手く書こうとすればするほど、意識しすぎてなかなか仕上がらない場合も多いのです。

「あ〜角度が・・強弱が・・向きが・・。」エンドレス、エンドレス。

意外と最初に書いた1枚が素直な感じ。エイや!と掲げることに。

このお正月、日本橋三越の棟方志功展に行ってきました。

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さすがに『リトグラフ』でも数十万円。せめて、本や絵葉書セットなどグッスを

これぞ、『気韻生動』

作品の中に作者の息遣いが感じられました。

牛乳瓶の底のような眼鏡をかけ、板に額を擦らんばかりの集中力で、

必死にノミを動かしている姿が鮮烈です。

—隻眼弱視の眼は見たいものだけ見える実に便利な眼であった—

という。

そして、『ほんとうのモノは、名前が偉くならなくても、仕事がひとりでに美しくなる』

この言葉と出会うために・・私はこの場に来たのだと気がつきました。

こらからの指針とするために。

この1年

平成30年が終わろうとしています。

12月27日で教室の今年のレッスンは終了しました。

お疲れ様でした。

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教室内

普段は私の作業部屋と化して雑然としています。

年賀状も後半2日かけてやっと書けました。

今年は書けないと思いましたが・・。

いつものことですが、年賀状・・我が師匠に書くときは特に緊張し、かえって失敗してしまいます。(どういうわけか、目の前で見られているような気がする。)

3枚以上は書くことになります。

その人の笑顔を思い出しながら・・というのが常ですが、どういうわけか

師匠の笑顔は思い浮かばない・・。『まだまだ だなぁ・・。』ときっと思われる〜!

なんて考えながら筆を持っているからでしょうね。

いつまでも師匠という存在は緊張しますね。

 

この1年、駆けっこで過ぎました。

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 yokohama.jpg 12月の横浜  横浜が好き

長年の計画を実行した1年でもありました。

思いがけない悲しい別れもありました。

時間だけは戻らないことを痛感しながら、実行に移せたこと少し。

逆に思っていただけで実行でずに後悔したことは

たくさん。

自分の本分である『字』を書くことはどうでしょう。

机上から離れ、広く世間を見渡すと『自分の力の上』は果てしなくいることを

再認識する場にしばしば遭遇。

エンドレスの道。『どれだけ大きく未完成で終わるか』(奥村土牛先生の言葉)

12年後の戌年。もし元気に紙に向かっていられたならば

『未完成』をさらに大きくしていたい・・。

2018年

出会った人、別れた人、出会って別れた場所、

そして変わらずそばにいてくれた人たち、物

それぞれに万感の思いを込めて、合掌。

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蟹.jpg 伊豆白濱神社で出会った可愛いだるまさんと蟹さん
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綿菓子のような今の雲

本物を

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初冬の夕景 車の中から

更新しないまま12月に入りました。

まだ極寒ではありませんがこの季節、湯気ホッカホカの料理を食べたくなりますね。

そこで登場するのが・・『蒸籠』です。

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山桜の木の皮を使っているそうです。

眺めているだけでも存在感があり温もりが伝わってきます。

作り手の顔が見える・・ということも大きいでしょう。

昔からある古い小さな店先、ゴザの上に座って黙々と鑿(のみ)を動かしている店主。

本当に目立たなすぎて通り過ぎてしまいそうな

佇まいのお店なのです。

私はかれこれ3年ぐらい使っています。

鍋にお水を入れてポンと乗せて、ご飯を温めたり、野菜を蒸したり・・

電子レンジの役目をしてくれるのですが、

何と言っても味が違いますよ〜。 本物を長く大事に使いたいと思います。

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『字』でもそう。手で書く文字は世界でたった一つ。

その時の自分の全て。

芸術書道は別として、日常では

達筆すぎて(?)読めない字を書くよりも

ベストを尽くして人に快く読める字を書くことを

目標に。

教室に来ている生徒さんたちには、

念仏のよう同じことをお話ししていますが。(笑)

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書道室に可愛い香炉が入会

10月20日

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10月20日 秋の雲模様

10月20日

1年に一度立ち止まる・・そんな日です。

10代の頃に出会って以来、再読を続けている本

(遠藤周作 ただいま浪人)の主人公たちが

人生に迷いながらそれぞれに再スタートをする日。

『印象深い日」

自分の人生についても考え直す節目の日です。

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そんな今日

今朝、新聞を読んでハッとしました。

『そうだ、今日は皇后さまの誕生日なんだ・・。」

この日に向けたお言葉の中で、またハッとしました。

「『経験するだけでは足りない。経験したことに思いをめぐらすように。』

学生時代に学長に云われたことを、幾度となく自分に言い聞かせていました。」と。

慈愛に満ち溢れています。

 

何気なく開いた新聞記事や、本や、耳に入ってきた言葉が

おみくじを引くように、ヒントになることが

よくあります。

自分の限りある一生のうちで、経験できたことを

ただの『経験』で見送っていくだけでなく、

思いを巡らせ、また新しい経験の中で

より生かしていけるよう忘れないでいたい・・と、気づかされた

平成最後の10月20日。

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今日から使う書見台を買ってみた
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形から入るのが好き

 

そっと響く

秋のある日

東京にて日本料理全国大会が開催されました。

全国からプロの料理人が創作懐石料理の腕を競う

大会です。

なんと・・私の書いた「お品書き」まで会場に。

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お客様が大臣賞を受賞されました。

神奈川県内・明治創業、にごり湯と創作懐石料理の落ち着いた旅館の料理長です。

近頃はどんな高級料理の店でも、ほとんど手書きの品書き(メニュー表)は見かけません。

(確かに印刷の方が線が安定し、曲がりなく揃って上手くレイアウトができますが。)

大会の「品書き」は特に決まりはなく、手書きでなくとも良かったようです。

今回、紙の選定・字体・レイアウト等全てお任せいただきましたので、いつにも増してかなり緊張し頭の中がお品書きだらけになりました。笑!

そんな気持ちを察していただいたのか・・

「『品書き』は審査の対象にはなりませんが、手書きのお品書きは魂レベルで審査員の

心を引く・・と思います。」・・と。

このお言葉を・・私は決して一生忘れません!

「必ずいい結果を出しますから楽しみにしていてください!」

そして、本当にその通りに。

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ご自分の力を信じ、なおかつ心の器がとても広い方なのです。

お客様の心に染み入るお料理を、きっと今日もお造りになっていることでしょう。

 

何か辛いこと苦しいこと、つい自分をダメだと思ってしまいそうな時、

嬉しかったこと感動したことが奥に隠れてしまいがち

ですが、

そういう時こそれを表に出して、しぼみかけた心を膨らませていきたいです。

人の心にそっと響く字を書くために・・

これからも研鑽してまいります。

空高く

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この夏、私はドイツに滞在しておりました。

例年になく日本と変わらず、暑い暑い夏でした。

今、日本はやっと夜になると秋らしい・・リンリンと

虫の聲。

夢を見ていたのかな・・と思うくらいヨーロッパは

遠くへ行ってしまったかのように、思い出となりました。

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ベルリン大聖堂

 

 

 

 

空が高く見えるのは、電線が見えないから・・?

道も広い。

 

  1. ビールフェスティバル

      8/3〜8/5

全長2.2kmの距離に世界中のビールが集まります。

ヨーロッパの人はビール好き?とてもアルコールが強 いです。一体何杯飲むのでしょう・・。

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ビールジョッキを首からぶら下げ

2. 街角で見かけた日本

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木製ペン軸を買う文具店

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何と、ハンドメイド・ジャパニーズ、と書いてある。

39ユーロ 約5千円ちょっと  どんな人が買ってくれるのでしょうか。

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チェコ・プラハのデパートのマネキンが

着ていたTシャツ

デニムの着用 ・・・??

 

 

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SONYセンター  複合商業施設

3.チェコ・プラハ へ

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プラハ・ヴルタヴァ川(モルダウ)にかかるカレル橋

「モルダウの流れ」の

メロディーが心の中で蘇りました。

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4. ベルリンの街

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街角演奏家  皆、上手いです。

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家族で大合唱!
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演奏者1人 約2名 寝たり、踊ったりして勝手に参加

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ベルリンのシンボル テレビ塔を遠景に(午後9時半頃)

爽やかな風が雲の方から吹いてくるような忘れられない景色でした。

始まりがあれば終わりがありますが、決して記憶は消えません。

出会った街、人々、自然・・今どうしていますか?

いろいろな想いを積み重ねて・・

またいつか会いましょう。

駆け抜けていった人

出会いがあれば別れがある・・

こんなに寂しいなら、出会わなければよかったのか・・

いえ、決してそうではないでしょう。

8月22日 大切な友人のお別れに行ってきました。

街角で倒れそのまま帰らぬ人となったのです。

 

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そうとは知らず、しばらくヨーロッパへ行っていた私は

旅先から彼女に呑気な絵葉書を出してしまいました。

間に合いませんでした。

ところが・・24日、時差ぼけで眠れず朝方になって

ウトウトやっと眠れた

夢の中で、

赤いライトバン?のような車の運転席で

ハンドルを握ってニコニコして目の前に。

「あれ、〇〇さん、車の運転できたの?」と声をかけたところで夢は終わりました。

ほんの一瞬。

思いを巡らせてみると、もしかしたら「絵葉書届いたよ。」と

知らせてくれたのかな?

スピリチュアルな彼女らしい・・。ありがとう。

彼女は同じ師匠の元で10年以上、共に励ましあいながらペン字の勉強を

続けてきた仲間でした。

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以前もらった手紙

丁寧なきれいな字を書きます。

「字を書くのが楽しくなった。」と言っていた嬉しそうな爽やかな笑顔を

忘れません。

「字は人そのもの」直筆の字は世界でたった一つ、体温まで伝わってくるようです。

夢でまた会いましょう。

無事は当たり前ではない

7月21日 土曜日 快晴

この日は1985年 8月12日

日航ジャンボ機墜落事故の現場

群馬県御巣鷹の尾根(高天原山)へ

『いのちを織る会』遺族の皆さんとともに慰霊登山の

ツアーに一人で参加しました。

JR蒲田駅に朝6時集合。

長野県と埼玉県の境、本当に山深いところで、今でこそ整備され道路も登山道もできましたが

山の尾根・・当時は道も何もない、もちろん人も入ることができないところです。

当時の遺族は沢に沿って4時間以上かけて現場まで

登ったそうです。

現在は登山道として整備され、道路・登山口には駐車場・登山道には手すりや階段も作られ

登山口から約1時間(実際にはもっと短く感じられた)

「昇魂之碑」までたどり着きます。IMG_3345.JPG

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林の中でもかなり暑い。

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「昇魂の碑」 当時の上野村 黒沢丈夫村長の書

(崇高雄大な字・・字は人なり)

歌いながら飛ばしたシャボン玉、虹色の泡がたくさん空に昇った・・。

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すげの沢

機体の後ろの部分が滑り落ちてきた所。

多くの墓標が立ち並ぶ、生存者4名もここで発見された。

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上野村 慰霊塔 ここから直線で10Kmの地点に御巣鷹の尾根がある。

今回は初めてでもあり、ツアーでしたからゆっくりお参りすることもできませんでしたが

33年の時を経て、直接手を合わせる機会を持てたことを感謝しています。

会の代表者・美谷島さんはご夫婦は、とても明るいしっかりした方でした。

1000回以上も登っているそうです。

(美谷島さんは当時9歳の健ちゃんを大阪の親戚に送り出すため、初めて一人で飛行機に乗せました。)

遺族同士が美谷島さんを中心にとても明るく、和気あいあいとして見えました。

ここまで来るには計り知れない悲しさ・苦しさ・後悔・怒り・・想像にもつかない

ことを物凄く積み重ね、共に励まし合って今日までこられたのでしょう。

悲しみは決して消えるわけではありませんが、会の皆さんの笑顔が眩しかったです。

時が経ち、今はJALの人たちと事故を風化させることなく、語り継ぎ、

罪もない多くの人たちの死を無駄にしないためのあらゆることを、

諦めずに日々努力されています。

人はどんなに辛いことでも、時とともにその記憶は薄らいでいくものです。

特に関係者以外は記憶の中にも無くなってしまうでしょう。

33年前は私にも衝撃的なことでしたが、今回実際に強く思い起こしたきっかけは

『沈まぬ太陽』という小説でした。それから8.12連絡会の『茜雲』を読んだことです。

「無事は当たり前ではない 」一つの無事を成し遂げることは当たり前ではなく、

一人一人の

計らい、力によるものが莫大に関わっているのですね。

その逆はたった一人のミス、不注意、故意によるものでも起きてしまうのかもしれません。

 

次の刹那どうなるかわからない命を深く考えた時間です。

 

帰りの電車の車窓から綺麗な『茜雲』が見えました。